タイピングソフト・サイト不要論にはTwitterでさまざまな声をいただきました。お世話になっている方々にたてつくようで抵抗はあるのですが、意図が伝わらないという理由で皆さんを困惑させてしまっているのも悪い気がするので補足を行います。
実用の定義を明確にすべきというご指摘ですが、強いて言えばそれぞれ各人の目的を達成することです。このエントリでは社説のコピー打鍵を前提に話を進めます。
まず話を整理します。モルタルコさんのブログから引用します。
タイピング練習としてはウェザタイでいうとLv4~5くらいあれば実用上打鍵がネックになることはなくて、それ以上は頭の中で文章を考える方が時間がかかって、実用上はあまり意味ないと思う。
タイピング練習とタイピングゲーム « モルタルコのプログラマ日記
「実用上はあまり意味ない」転換点をLv4~5の間で4.5とし、かな入力で300kpmですのでK300と呼ぶことにします。タイ速さんの主張はこうです。
予測変換や学習機能のある変換ソフトの登場により、ワープロ時代とは比較にならないほどスムーズに漢字変換ができるようになりました。
— Healer.O@タイピング速度測定のひと (@healer_o) August 24, 2022
漢字変換に係るスキルも侮れませんが、個人的には基礎訓練にあたるキーを直接打鍵するタイピングスキルのほうがより重要だと思います。
現在地をp1、目標とする到達点をp2とします。理想は下図のように一直線上に進むことです。残念ながらタイピングソフト・サイトの練習でこう進むことはできませんでした。
おそらくタイ速さんの主張はこういうことでしょう。
p2とK300の距離はそれほど離れておらず、K300を目指して練習することは適切な手法であるように見えます。しかし実際は極端に言えばこのようになっているはずです。
p2とK300の距離はかなり離れています。K300への練習は非合理的に感じます。
これは社説タイピングという特殊な目標を掲げているから起こる現象だとは思えません。多くの方にこれが起きるのであれば、不要と言って構わないのではないでしょうか。