最適化の多義性

最適化と言っても複数の意味があるよねという話です。

通常タイピングにおける最適化と言えば運指の最適化を指すことが多いでしょう。先日のエントリで紹介したsometimesのesを薬指→小指で取るようなやつです。
jigendaddy.hatenablog.com
これは速度を重視した発想です。指への負荷を考慮する場合もあるでしょうが、わざわざ速度を落とす指使いをタイパーの皆さんは受け入れにくい気がします。せっかく最適化を行っても速度が落ちるのなら何のためにやったのかという気分にもなりますよね。

運指の最適化を突き詰めていけばそもそもの配列を変更するという考え方に到達するはずで、これもまた最適化です。それでは新配列は必ずしも瞬間的な速度を重視しているかといえばそういうわけでもありません。薙刀式は競技タイピング(瞬間的な速度の追求)に不向きと公言されています。

物理的にキーボードを変えるのも最適化と言えます。大西さんのおさかなキーボードも、瞬間的な速度とはまた別の概念を重視しているように見えます。



どちらがいい悪いではなく最適化と言っても速度を重視しているか、それともそれ以外の要素を重視しているかの2つが存在します。最適化という言葉を使っている人を見たときはどちらを重視しているかに気をつけるべきかもしれません。